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2019年2月23日土曜日

「地上の星」ーエッセイを書きました

お疲れ様です。
つばさです。

以前勢いで書いたエッセイですが、もしよければちらりと。



ちょっと前にNHKでプロジェクトXっていう番組がやっていました。
幼かった私は、そのオープニングソングだけ聞いて、テレビを消して、寝た。そんな時期もありました。
中島みゆきさんが歌う「地上の星」。
歌詞を覚えてないし、当時の私は歌の意味なんて考えようとも思わなかったはずです。考えてもよくわからないでしょうし。あの力強い声と、曲の力、耳に残るものだったんです。
今となって、番組の内容やおぼろげな記憶として頭に残る歌詞から想像すると、地上を生きる人間の中にすごい人はいっぱいいる、それはあなたもです、気づこうね、みたいな意味なんじゃないかなと思っています。違うかもしれないですけど。
とりあえず私はそんな風に解釈していますが、どうしてそんな話をし出したのかというと、地上の星を見つけたからなんですよ。
一応、断っておくと、おとぎ話をする気はなく、人間賛歌をする気もないです。私、人間賛歌は好きじゃないんです。基本、人間嫌い。集団行動とか、とにかく嫌いで。好きな人もいますよ、ただ…まあ、私がいかに人間嫌いかは置いておき。
そんな私はきれいなものが好きでして。花とか、山とか、湖とか…。自然が好き。
ただ自然は怖いですよね。うっそうと茂った森の中を一人で歩いてたりすると、結構怖かったりします。
自然の怖さって陰と闇です。人間はそういうのをばっさばっさ開発と称してぶち壊してきました。それが良いこととは思いませんが、闇を照らす光は結構きれいです。希望を感じます。人間が作ったもので一番きれいなものは、光なんじゃないかと思いませんか。
で、地上の星のこと。
私、仕事の帰りで飛行機に乗っていました。夜、仕事後で疲れていました。仕事が好きなわけではないし、人間嫌いなこともあって、本当に疲れるわけです。仕事って人とのつながりがものを言うでしょ。疲れていると、イライラするわけで。
そんなイライラしたなかで、飛行機が着陸態勢に入ったとき。ずっと雲の中にいて下がよく見えなかったので、明かりがぽつぽつと見えてきたとき、きれいだと心から思いました。
山がちなところに道があって、そこだけ光っていたので、まるで星座のようでした。人の営みが作る星座。私もきっと生きているだけであの光の中に入っているのでしょう。これだけ美しいものを作れるのだから、生きることは意味があるのでは…なんて、人間賛歌ですよね、自分らしくなかったです。
夜の飛行機なんて私には少し非日常です。非日常がそうさせたのでしょう。
現実に戻れば、社会も私もそんなにチョロくはありません。毎朝行きたくもない仕事のために人ごみに入り、仕事をし、時には残業して夜景の一部となる。そんな生活の中で人間は美しい、生きるのは素晴らしいなんて感じません。そう思える人もいるでしょうが、私は違います。
だから、…というのも変かもしれないですけど、人間の暮らしている世界の外から見る時間が大切なのかもしれません。中にいたら見えない星が、空からなら見えるかもしれませんから。

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